森広 陽斗さん
部活がすべてだと思っていた。理科や数学は楽しかったのでやっていたが、英語や国語、社会からは逃げ続けていた。テストでは理科と数学のみで引っ張ってある程度いい成績を残せていたので正直受験をなめていた。
自分は数学や理科で隠しているだけで、実は勉強ができないことに気が付いた。特に苦手だった国語と英語に力を入れないと京大に行けないと感じ、英語や国語に力を入れて頑張った。具体的には単語力などの基礎力を強化していった。部活をやめようか毎日のように悩んでいた。
高校生活最後の県大会に向けて部活を頑張った。力が入りすぎて肋骨にひびが入ったときは辛かったが、最後までやり切った。
県大会が終わり部活が無くなり虚無感に襲われた。勉強にも力が入らず、量ばかりが増え、質がどんどん下がっていった。夏模試あたりからモチベーションが回復して頑張れるようになった。
とにかく時間が足りなかった。私は特色入試も受けていたので、秋冬は休む間もなく、焦ったまま一瞬のうちに過ぎ去った。受験一週間前くらいには開き直って、もうどうにでもなれといったような気持になった。受験前よりも前期と後期の間の方がメンタル的にきつく、勉強ができなかった。
これは私の高校の物理の先生がよく仰っていた言葉だ。私は化学や物理がとても好きだったので、この言葉が強く印象に残った。この言葉の意味は、人生様々なことがあるけれど元をたどれば全て物理にたどり着くというものだ。一見、合格格言のようには感じられないかもしれないが、不思議なものでこの言葉を心の中で繰り返すと、どんなに辛い時でも物理を楽しく感じられる。時には物理に触れるのがつらくなる時もある。そんな時私はこの言葉を心の中で繰り返すことで次の一歩を踏み出すことができた。そしてこれはどの教科にも当てはまることだ。心の中で言っていただきたい。人生は化学だ、人生は国語だ、人生は物理学だ。