信江 辰彦さん
前年度在籍していた全日制高校を中退し、通信制高校に復学して初めての一年でした。勉強というよりは精神を安定させるためになにをするわけでもなく日々をダラダラと過ごしていました。
バイトとゲームをして過ごし、気づいたころには夜になっているという怠惰な生活を送っていました。受験という魔物が足音もなく近づいてきていることには、まだ気づかずにいました。
いよいよ受験まで残り一年という節目になってしまったことを感じ、とりあえず自分の学力を知ろうとした模試で絶望を味わいました。目の前にあったはずの合格の二文字が、瞬く間に遠ざかっていくのを感じました。
危機感を感じていた僕はこの時期からAxisに通い始めました。解けない問題、読めない単語、わからない文法、様々な障害のお陰で何度も挫けそうになりましたが、その度に自らを奮起させて、諦めずに前進を続けました。
このころになると以前はわからなかった問題も少しずつわかるようになってきました。もう後は走り抜けるだけだと決意し、力を出し切るために毎日死ぬ気で勉強に取り組みました
太宰治さんが著した『正義と微笑』での一節です
私がずっと考えていた「どうして勉強をするのか」という疑問に終止符を打ってくれた素晴らしい言葉です