田中 初音さん
中学にほとんど通えていなかったため、中学までの学習内容に不安があり、中学3年間の復習を1年間かけて行いました。美術系の大学へと進路の方向性を決め、秋頃から実技対策のために美大予備校へと通い始めました。
春期講習からAxisに入塾し、同時期にアルバイトも始めたので、この時期が一番忙しかったです。平日1日だけ学校が終わってすぐ帰れる曜日があったので、その日が1週間の中での休みのようなものでした。「アルバイトを始めたせいで成績が落ちた」と周りから思われたくなくて、1年生の時より熱心に勉強に取り組みました。
「大好きな美術の道に進んでみたいけれど、それと同じくらい大学で教育学を学び、自分も教育者としての立場から子どもの教育に携わりたい」という気持ちが受験が近付くにつれて強くなり、自分や先生方とよく話し合った結果、希望進路を美術系の大学から一般大学の教育系の学部に変更することに決めました。今まで実技対策を重点的に行っていたため、学力も平均より低く、大きなハンデを背負ってのスタートでした。志望校探しもイチからでした。また、アルバイトはこの頃に退職しました。
志望校は何校か絞っていたのですが、第一志望校をきちんと定めたのは8月頭のオープンキャンパスに参加してからでした。総合型選抜での受験を決意したのもこの頃で、夏休みは1日中出願書類や小論文、英語試験対策をしていました。
私が受験した大学は9月末に筆記試験(一次試験)、11月頭にプレゼン面接(二次試験)が行われました。一次試験の合否・プレゼンのお題発表から二次試験の試験日まで2週間ほどしかなかったので、試験直前までほとんど寝ずにプレゼンの作成や練習をする日々が続いたのですが、何週間も勉強に手をつけられていないのに、もしこれで合格をもらえなかったらどうしよう、とよく不安を感じていました。














『ブルーピリオド』という漫画で、美大受験を控えた主人公に友人がかけた言葉です。『人は越えられないと思った壁には悔しさを感じない。悔しいと感じるなら、その壁はまだ越えられる壁だ』というメッセージにハッとさせられました。模試で思うような判定が出なかったり、過去問を解いて悔しい気持ちになったとき、何度もこの言葉を思い出して、自分を奮い立たせました。